ラレデンシ

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最後に、"さらし"の代わりにベッドのシーツをナイフで切り裂いたものを胸に巻き、シンデレラは晴れてオナベになりました。 「これからは"私"というのは控えて、"僕"っていうことにするよ」 金髪の美少年は、 柔和な笑みを浮かべました。 「あ、それと僕のことはラレデンシって呼んでね」 ラレデンシは、悪戯っ子の様に父に向かってウインクをしました。 長い睫毛によって、バチ、と星が飛びます。 「あ、ああ。分かったよ」 父は頷く他にすることがありませんでした。
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