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仕事があるらしい坂口さんが出掛けてしまった、ダイニングのテーブルにて……
「るぅちゃんって、いつから記憶が無いんだろうね？」
「…さぁ？でも、居酒屋で見たときは、なんかもっと大人っぽい雰囲気だったと思うよ？憂いを含んだ横顔が印象的だったから…」
「ふ～ん…それで、英は一目惚れしちゃったんだね～」
「ちっ、違うよ！…なんか沈んでるのが、気になったけど！」
「え～だってさぁ、着替えさせるのも、僕らには近寄らせないで自分だけでやったじゃぁん」
「…っ！」
そうだった！自分で着替えた記憶はないと思ったんだっけ……
じゃあ、伊藤さんには裸を見られたってことー！！…はっ、恥ずかしすぎる…泥酔して着替えを男の人にしてもらうとか！！
あたしが真っ赤になって悶えていると、やっぱり赤くなった伊藤さんが
「ごめん、ね。いや…雪で濡れて冷えてたし…破けてたし、ね」
困ったように謝ってくる。…謝られると余計恥ずかしさが増すかも……
「僕のが手際いいはずなんだけどね～、英が部屋にも入れてくれなくてさ」
「お前にやらせたら、妊娠しちゃうだろ！」
おいおい、友達にここまで言われる……大澤さんって……
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