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その輪切りの結果が出るまでの間に、足を見てもらう事になった。
「あちゃ~、これは派手に挫いたね。とりあえず骨に異常がないか調べて…」
今度はレントゲン室へ。
「骨には異常ありません。要するに酷い捻挫ですね」
テーピングをしてくれてる看護師さん、どっかで……もしかして?
「あったり~!隆哉ママで~す!」
何も言ってないんですが…当たりらしいです。確かに顔は違うけど雰囲気が坂口さんそっくり。
「相変わらず変わらないな」
坂口さんのお母さんは、大澤さんを見ながら苦笑い…話し方変わった!
「はいはい、結果出来たよ」
ゆったりした坂口先生の声に、光るホワイトボードみたいな物に貼り付けられた、あたしの頭の輪切りを見る……
まぁ、見ても分かんないんだけどね。
「………で、強く打った衝撃で脳がかなり揺れたみたいだね」
脳が揺れた!思わず頭に手をやると、微笑みながら先生が説明してくれた。
「うん、頭蓋骨にヒビが入ってないのが不思議なくらいの衝撃だよ」
「ヒ、ヒビって…」
「大丈夫、入ってないから。たぶん気を失ってから倒れたんだろうね、意識があったら受け身とるはずだからね」
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