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「まぁ、そうするしかないだろう。一緒に居る時に拾ったしな」
「わーい!かわいい女の子~」
それまで黙ってやり取りを見ていた坂口先生が口を開いた。
「まぁ、狼の群れに子羊を放り込む気がしなくもないんだけど……お互い牽制し合うだろうし、大丈夫かな?さやかさん」
「まぁ、何かあったら家に来れば良いだろう」
「いっ、いや……何かあってからじゃ遅いんだけどね……」
「家に来てもいんだが、私達は忙しくてほとんど家にいないしな。変なじいさんと2人きりになるくらいなら、狼の群れのがましだと思うぞ」
「…変なじいさんって……まぁ、確かに…」
「…いいんですか?…これ以上お世話になっても…」
「かまわないだろう、袖振り合うも多少の縁ってな。足が治ったら家事でもしてやればこいつらも喜ぶだろうしな」
「はい!一生懸命やります」
「足が治ってからだぞ」
すっかり話し方が変わった(坂口さんとおんなじ話し方)坂口ママこと、さやかさんに釘を刺されてから、お礼を言って診察室を出た。
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