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餃子の作り方は当たり前のように分かるのに、前にどこで作ったかとか誰から教わったかとかは、全く覚えていない。
この、ポンコツ頭……
もう少し手がかりになる事を、覚えてれば良かったのに。
考え事をしていたら、いつの間にか台の上は餃子だらけになっていた。
作りすぎた、かも……?
「ただいま。
わぁ、餃子いっぱいだ!」
「あっ、お帰りなさい
……ちょっと作りすぎちゃった」
ぼーっとしてたからか、英ちゃんが帰ってきた事に声をかけられるまで気が付かなかった。
「そうかな?全部無くなると思うよ
俺めちゃくちゃお腹へってるし」
「ほんと?良かったぁ、作り過ぎちゃったかと思って……」
ニコニコしながら皮の残りをコネコネし始めた英ちゃんは、あたしの視線に気がついて慌てて両手を広げた。
「ちゃんと、洗ったよ?触っていい?」
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