1074人が本棚に入れています
本棚に追加
こ、この人は…殺し文句を言っている自覚はあるんだろうか…?
整った顔で、真剣な眼差しで、そんな事をこんな至近距離で言われたら。
……どうしようもなく心臓が暴れだしてしまう。
「…は、はい」
なんとか返事をすると、英ちゃんの指が優しく頬を撫でる。
「瑠璃…」
甘い声であたしを呼ぶ。
「…お腹すいた」
「えっ?あっ、はい。すぐに…」
慌てて後ろを向くと、フライパンを火にかけた。
だけどすぐに不思議になって、近くの椅子に反対向きに座って、背もたれに顎を乗せている英ちゃんに聞いた。
「あの…先に食べちゃっていんですか?」
まだ、隆哉さんも翔くんも帰って来ていない。
最初のコメントを投稿しよう!