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あっ、そう言えば隆哉さん『英俊』って言ってた、いつもは『英』って呼んでるのに…なんでだろ?
「ごめん、いや……そのぉ…」
何やら言い淀む英ちゃんに、隆哉さんが今度は少し優しく言った。
「少し向こうで話してきたらどうだ?餃子が無くなる前に戻ってこい」
無言で引かれた手首に、意識が集中してしまう。
「あ…の?」
パタンッ
背後でドアが閉まった。
「ハァ…やば、マジで怖かった…」
「はい?」
何故か部屋に入った途端、英ちゃんがへなへなとしゃがみこんだ。
珍しく上から覗きこむと、ゆっくりと顔を上げた英ちゃんと目が合った。
ドキッと心臓が跳ねあがる。
だって…この角度やばいでしょ…
上目づかいの英ちゃん……かわいすぎるっ!
「…なにしてんの?」
思わずよしよしした手を見ながら、英ちゃんが立ち上がった。
あっ…かわいかったのに…
立ち上がるとやっぱり長身で、見下ろされてしまう。
う~ん…貴重な瞬間だったかも…
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