第三章

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立ち上がったスレイは 後ろにかき上げていた髪を前に戻し 右目を隠した。 「あれ・・・・隠しちゃうんですか?」 「え・・・・・・・?」 スノウの一言に驚きを隠せないスレイ。 「だって・・・・・・  オッドアイなんて気持ち悪いだろ?  この国じゃオッドアイは  『禍霊(まがたま)の罪人』なんて  言われてるんだよ?  ただ・・・そこにいるだけなのに  忌み嫌われる・・・。  だから、僕・・・普段から隠してて・・・・。」 「オッドアイの方がどういう  扱いを受けているのかは  私もこの国の人間ですから知っています・・・・。  でも、そんなのおかしいじゃないですか・・・・。  何故、異色の眼をもっているだけで  蔑まれなければいけないんですか。  何故、そんなにきれいな眼を  隠さなければいけないんですか。」
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