31.

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何時も彼女は自分に綺麗な世界を見せてくれる。きっと出逢わなければ永遠と色のないモノクロームの世界を生きていたのではないかと思う。 感謝している。 とても貴女に感謝しています。 これからは与えられた以上の色を深い愛情に包んで届けるよ。 病室の窓から空を見上げる。真夏の何処までも続く青空はいつかニューヨークで見上げたあの悠久に続く果てしない空だった。 「ゆう…」 「え?」 「……あ、空が」 「……悠久の“悠”ね?」 「……」 「“北川悠”いい名前だわ」 この想いが、ずっとずっと永遠に悠久に続くようにと願いを込めて。 そっと彼女の頬に唇を落とす。 「由依子、悠、お父さんにしてくれてありがとう」 ……ありがとう。
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