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ネットショップは、以前の立ち上げた責任者から、退職金代わりに譲り受けたものであった。
これを自分たちで運営してゆくという段になって、
「お母さん、このネットショップの運営責任者は、私にして。
この辺に住んでいる同級生から、ちゃんと<仕事をしている>っていう風に見られたいの。
私、ちゃんとやるから」
と沙織が願ったので、そういうことにしたのだった。
狭い土地内で、体は思うように動かず不自由であれ、沙織は沙織なりに世間体を気にして、<何か仕事をしている>としておきたかった。
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