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生活は、主として今日子の夕方以降の仕事の教育業で賄っていた。
沙織のネットショップから上がる収入は、システム料はおろかインターネットの接続料も出ないような赤字経営であった。
赤字でありながらも運営しているのは、過疎化が進む地域の生産物の販売経路をネット上で拡大し、地域社会の経済に貢献しているという意識を持つことができるネットショップの仕事に誇りのようなものを感じていたことと、また、沙織が曲がりなりにも仕事に就いているということに意義があった。
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