一次元目〈村と勇者〉

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それからオリスは村の中を歩き回った。 子供や大人、老人、他の旅人もいる。別に特別なことは無いようだ。 また暫く歩いていると、数人で固まっている集団がいた。 (おっ!鎧来てる人いい体格してるな。腕前はどうかな?) オリスはそう思いながら、こっそりと近付いてみた。 「……誰だ?足音消して近付く奴は。」 緑のマントを羽織った隣の男が言った。 (なかなかいい勘してるな。まぁ鎧野郎は殺気だけ飛ばしてきたが。) オリスは商売人の雰囲気を醸し出して喋りだす。 「いや~流石ですね~お見受けしたところ、かなり実力が立つようですね。実は私、商人やってまして旅に役立つ色々なものを売ってるんですょ。」 すると後ろに居る赤い軽装で固めた女性が割り込んできた。
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