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「おい、新刊買ったか?」
「あぁ、白雪だろ?まじで可愛いよな」
休み時間、俺が読書をしている時にクラスの男子が群がって雑誌を見ていた。
そんな男子の目当ては白雪というモデルで、今人気が急上昇している名前通りの綺麗なモデルだと、騒がれている。
今を煌めくモデルの白雪が、こんな地味な格好で読書している"俺"だとは誰も思わないだろうな…
そもそも、白雪は"女"なのだ。でも長い茶髪の髪はウィッグで、少し小さめな胸は人工的なものを取り付けただけである。
「白雪って謎が多いよな、年齢とかも分かんないし」
「かなりガードが高いって言われてるよな」
まぁ、それはバレたら大変だからな。
会話しているクラスメイトを本の端からチラリと盗み見て、俺の仮の姿が写った雑誌に目を向けた。
男の俺が女装して、色んな人に可愛いだの綺麗だの言われることに少し不愉快は感じる。だけど、俺から見ても白雪は本当にいい女だと思う。
読書に集中出来なくなった俺は、自分が白雪となった時のことを思い出していた。
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