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『間違いねえみたいだな、じゃあな』
確認を終えた携帯を鷺に向かって投げ返し、再び表の通り消えて行った。
『ありがとうございました』
少年は鷺に向かって深々と頭を下げた。
『別に、おまえの為じゃないから』
『それでも、助けて頂いたことには変わりないですから』
『まっ、どうでもいいけど』
面倒くさそうに鷺は答えた。
『あの、余計なお世話かもしれませんけど、大丈夫なんですか?』
『何が?』
『何がって、お金とか携帯番号とか・・・』
『おまえ、頭悪いな。ホラよ』
鷺はカバンの中から万札の束を取り出して掛け声と共に少年に放り投げた。
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