二踏:力と代償

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俺・・・一生日光浴びれないのか? 人と関わりも持てない? 夜の生き物になるのか? 姉と妹にも会えない? 夜に紛れて・・・ 俺は友達も家族も何もかも失うのか? 緋影はそんなことを考えていた。 「ははっ・・・ははは・・・」 涙が頬を伝って落ちる。 「泣いてるの?」 「・・・悪い。今だけは・・・」 その瞬間だった。 口を塞がれた。 口で。 緋影は唖然として一瞬何が起きたのかわからなかった。 頭が追いついたのは柔らかいものが緋影の口から離れたときだった。 「ちょっ・・・いきなりなにするんだよ!」 「緋影と私の心を一瞬つなげたよ」 心を読んだって意味か・・・? 「・・・弱い男で悪かったな」 「緋影・・・私と契約すれば、ある程度なら人間に近くはなれる」 その言葉に緋影は反応した。 契約・・・。 人間に近く・・・。 緋影は涙を拭って夢緋を真剣に見つめる。 「詳しく聞かせてくれるか?」
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