二踏:力と代償

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緋影は一度深く深呼吸してから紙を読み出した。 先程夢緋に聞いたのだが、この契約は二人係で行うらしい。 まぁ二人が交互に言っていくだけらしいが。 どうせならかっこつけて読んでやるぜ! 振り付けを適当につけながら読むことにした。 「我に従え!貴殿に契約を申し付ける!」 「承知!」 「縛るは影!結ぶは絆!通じるは心!我は百の誓いを立てよう!」 「否!そのような誓いは不要!」 「ならば貴殿はなにを求む!」 「全ては一時の口づけにて!」 これで手紙の内容は全てだ。 っということは後はキスのみ。 すでに夢緋はスタンバイ状態だ。 めちゃくちゃ柔らかそうな唇を少し前にだしている。 すごく逃げ出したかった。 しかし、夢緋を待たせるのも悪い。 パンッパンッと両方の頬を叩くと腹をくくった。 そして目を閉じてゆっくりと夢緋を抱き寄せてキスをした。 これで口づけによる契約は完了した。
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