一踏:始まりの夜

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如月緋影はベッドに座って何かと睨み合っていた。 その『何か』は綺麗に影がかかっていて姿がはっきりしない。 表すなら・・・そう、闇だ。 とは言っても人型であることは認識できる。 女か男かはわからない。 ただ、こっちを向いてるのはわかる。 視線というか何と言うか・・・感覚的なものでわかった。 なぜいきなりこんな状況になっているか? それは緋影自信にもわからなかった。 俺みたいな一般的な人間はそういない、緋影は本気でそう思っていた。 そして実際そうだった。 緋影は一般的な日常を送ってきていた。 今日も、朝起きたら顔を洗って朝食を取り、歯を磨いて学校へ向かい、学校で授業を受けて、家へ帰り晩御飯を食べて、歯を磨いた。 そして、これから眠りにつこうという、そんなときに『何か』は現れた。 最初は泥棒かなにかかと思ったが緋影に見つかっても逃げもせず、そして凶器を出したりしないことからして違うとわかった。 じゃあ何者なのか。 そう思いながら睨み合っているうちに、今に至った。
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