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「あぢぃ」
緋影は契約により人間に近づいたことにより外に出れていた。
しかし、完全に人間というわけではない。
人間より強く、人間より太陽に弱いのだ。
日傘を持ち歩けばいいと夢緋に言われたが、なぜか男子が日傘を持ち歩くというものに抵抗があったため断った。
しかし、今日は次からは持ち歩こうかと思わせるのには十分な暑さだった。
今は夏。
蝉の声が暑さを倍増させた。
なぜわざわざ外にでたのかというと、緋影は学生。
そう、高校に向かっていた。
重たい足を引きずるようにしてあぢぃあぢぃと言いながら向かっていたのだった。
夢緋はと言うと、緋影の影の中にいる。
少し羨ましく思った。
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