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20分ぐらい歩くとやっと門についた。
周りのあっちこっちでおはようと挨拶をお互い言い合っている生徒達が見られる。
俺に挨拶してくる奴などそういない。
今日も何事もなく下駄箱へ向かおうとした。
その時だった。
「おはよう。緋影君。」
初対面の女子に話し掛けられた。
挨拶運動をしている風紀委員の生徒だろうか。
「おはよう」
緋影は太陽の眩しさにイライラしながら少し無愛想に返した。
「今日も暑いね。」
そう言ったときの、そいつの笑顔は少し危ない感じがした。
正直関わりたくなかった。
「あぁ。暑い。だから俺は校内に入る。さよなら。」
俺は早足で下駄箱へ向かったのだった。
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