二踏:力と代償

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「・・・俺、吸血鬼になっちゃった」 緋影は再び苦笑で言った。 「あなたは名前なんていうの?」 金髪少女が顔を覗き込んでくる。 もう色々なことがありすぎて何が何かわからなかった。 「俺は如月緋影・・・今日吸血鬼になったみたいだ」 「緋影・・・よろです!」 敬礼のポーズで元気よく言ってくる。 なんか変わった子だ・・・ ってかお前は名のならないのか。 そんな緋影の視線に気づいたのか金髪少女が口を開く。 「私は夢緋っていうの!」 「夢緋か、名前だけ?苗字は?」 「ううん、生まれながら吸血鬼の私は名前しかないんだぁ!」 どこか少し悲しそうな笑顔でいう夢緋。 苗字が欲しいのだろうか。 べつになくても困りはしないが、やっぱり大事なものだからかな。
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