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着いた宿は椿屋。
緋翠「ここはまだバレていないんですか?」
九一「あぁ。
だがもうじき、嗅ぎつけるだろうな。」
緋翠「鼻はとてもいい連中ですからね。」
二階の部屋へ入ると一番に目に入ったのは…
栄太郎「いい加減起きなよ、このバカ牛。」
バカ牛、晋作がいた。
緋翠「…これ、何があったんですか?」
九一「昨夜、晋作が酔っ払って島原より帰ってきた。
その時に部屋を間違えて入ったのだ。」
……その間違えて入った部屋の主については聞きませんよ。
晋作をこんなふうにできるのはあの人しかいませんからね。
栄太郎「なに。」
緋翠「…なんでもない。」
晋作、就寝中のこの人の部屋に入ったらダメでしょう。
壁にヒビが入ってますから大方、投げたんでしょうね。
そして運悪く頭を打って気絶…と。
緋翠「……馬鹿ですね。」
九一「昔からだ。」
……さり気なくひどい。
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