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部屋割りの一件から時は変わって、夜。
縁側に座っていた。
部屋、戻りたい…
けど緋翠がいる…
嫌だと言い張った緋翠を押さえ込んで無理に同室にしちゃったしなあ…
戻っても話てくれるかよりもまず視線合わしてくれないかもな…
栄太郎「はあ……」
「どうしましたか?」
上を向くと玄瑞がいた。
玄瑞「部屋に、戻りにくいのですか?」
栄太郎「……………」
玄瑞「全く…。二人とも素直じゃない。
せっかく同室にしたのにまた逃げるのですか?」
栄太郎「…逃げてなんかない。
でも、緋翠はきっと誰にも…」
…恋なんかしない…
玄瑞「ならもしも緋翠に気があったら?
栄太郎から言われるのを待っていたらどうするのです?
この休暇が終われば頻繁になんて会えませんよ?」
栄太郎「わかってる!…わかってるよ。」
玄瑞「なら、こんな所で考えている暇はないでしょう。
早く行きなさい。」
そう言われてしまえば行くしかなくて、重い腰を上げた。
緋翠に俺への気持ちがあるなら伝えたい。
あの子は俺の唯一無二の大事な女だから。
よし、部屋に行こう。
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