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-部屋
部屋には入った。
けど、やっぱり視線は合わなかった。
…気まずい…
緋翠は俯いて座ってるから表情さえも見えないし…
でも、言わないと。
栄太郎「ねえ。」
緋翠「なんです。」
…結構怒ってる…
栄太郎「まだ怒ってるの?」
緋翠「当たり前です。
こんな男装していても女なんですから…」
そう言って顔を上げた緋翠の表情は…膨れっ面。
それが可愛くておかしくて少し笑ってしまった。
緋翠「…笑い事じゃないです…。」
栄太郎「ごめん、可愛くってさ。」
緋翠「………………」
え……
なんか顔が…
栄太郎「顔、赤いよ?」
緋翠「っ!!」
覗き込むように言えばさらに顔が赤くなった。
栄太郎「ねえ、緋翠。大事な話があるんだよね。」
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