第一話

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なんとか自力で逃げてくれないかと思ったが、あいにく怖さで一歩も動けないでいる。 「くっそ」 もう、オレの頭では名案が浮かばなかった。 まず、手前の男の腹に懇親の力を込めて、思い切り殴った。 ズドウッ という音がした。 男は口から唾液を垂らしながらゆっくり倒れた。 「きったねぇな」 ぼそっと本音を言ってから、あとの二人に向かって走った。 二人はビクッと体を震わせ、弱々しく構えた。 「ふん、そんな構えでかわせるわけないだろ」
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