第一話

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―日本のどこか。 午後四時三十二分。 南橋高校のグラウンドや部室は、活気で溢れていた。 それなのに関わらず、玄関でのろのろと歩いている一人の女子がいる。 二年六組の野川美咲(のがわみさき)である。 ソフトテニス部の次期キャプテン。 後輩、同年代、先輩、どの年代からも普通の人からの評判は良い方だ。 しかし、ひねくれた性格の持ち主達からは、鬱陶しく思われている。 美咲の一番嫌いなタイプなため、つくづく邪魔をしているからだ。
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