勧誘

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数分後、何者かが廃ビルに現れ、中へと侵入すると、何の変哲も無い部屋に自称戦隊の変身ブレスレットが無残な形で転がっていた。拠点に帰っていた葉樹達は、微細な植物を通してその様子を見る。 何者かは、黒いスーツ姿にハットを被った怪しさ満点の人物であり、変身装置の残骸を拾い、動き出したその行く先を追う。その人物は人気の無い公衆トイレの男子トイレの個室に入り、姿を変える。 きっとあの怪しい姿は変装だったのだろう。個室が開くとそこには、眼鏡をかけた三十代前後の男が出てきた。葉樹はなおも追尾を続ける、すると男はとあるアパートへと入って行った。 葉樹と幹部達はその映像を見ながら、きな臭いと思っていた。ちなみに二人のリーフは腹ばいになって足を曲げ伸ばししながら塗り絵をしている。 「みーみみー?」 新しく作った方のリーフが尋ねる。訳は"出撃するのか?"だ。葉樹は自我に目覚め始めている、リーフを見ながら告げる。
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