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商店街から狭い路地を抜け、さらに奥に進むと護衛ターゲットが通うBAR[Cliff]がある。
まぁ、レノスの馴染みの店であり仕事の仲介人でもあるのだが…。
ドアを開け店にはいる、いつものレンガ造りの酒場だ。
白髪のマスターがグラスを拭いている。
この男、ただの初老の中年に見えるがヤバい仕事を請け負い、怪力で殺しをすることから【クレイジー・クリフ】の異名を持つ元・暗黒街の有名人である。
『よう、景気はどうだい?クリフ。』
クリフがこちらに気がついたようだ。
「おお、レノスか。まぁまぁだなぁ。
お前さんが酒代の付けを払わねぇからなぁ…」
フゥ…とため息をつくと、グラスを拭き直す。
『そう言うなよ。ところで、この女は今日来なかったかい?』
内ポケットから例の写真を取り出しマスターに見せた。
「シルヴィアかい?彼女ならもう帰ったぞ。」
『何?』
レノスは急いで資料を確認した。
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