PROLOG

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「お客……、…く様…」 誰かが俺を横に揺する。だれだ? 「お客様!お客様!」 『んっ?なんだぁ?』 「お客様!当機はとっくに空港に到着いたしましたよ!」 外を見ると飛行機は止まっていた。居眠りしていたのか。辺りは真っ暗だった。 『悪い悪い、気分良くてついつい眠っちまった。』 座席をスッと立つとジャケットを羽織る。 『ところでお嬢さん…… 人間に化けるの下手だねぇ…』 言い終わると同時に空間が割れ、無数の悪魔が爪や鎌を振り降ろした。 トカゲみたいな奴と死神みたいな奴だ。 だが、こいつらの手口は分かっている。来るタイミングが分かれば避けるのはたやすい。
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