PROLOG

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『あんな馬鹿デカイ化け物なんか丸腰で狩れるかよ。』 レノスは愚痴をたれながら自分の車を目指した。 見つけたと思ったそのときレノスは横に吹っ飛んだ。 相手は蜘蛛だ、八本足は伊達じゃない訳だ。 見事に追いつかれレノスをなぎ払ったのだ。 ガシャァァァァン!! 自分の車の上に叩きつけられた。 『うぐぅ…!』 車がペチャンコにへこんだ。さらに、大蜘蛛は追い打ちの如く糸を吐きかけレノスの動きを止めた。 「ヒャハッハッハ!!所詮、人間の力などこの程度さ!!悪魔の力を思い知るがよい!!!」 地の底から聞こえ来るような声で笑いながら、まわりに駐車していた二台の車をレノスに向かって放り投げた。 立て続けに大爆発が起こる。煙と炎が包み込む、そして大蜘蛛の不気味な笑い声が再びこだまする。 「ヒャハッハッハッ…!!思い知ったか!まぁ、肉が食えなかったのは残念だったが、この騒ぎで人が集まるだろう。 その時まで隠れているか…」 大蜘蛛は、後ろを向いた。
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