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「璃羅…!」
お爺様のそんな声も私には届かなかった
黙ってお父様の前に行くと、気まずそうなお父様の顔を見て
「今のお話は本当ですか…?」
そう訪ねた
けれど…お父様からは返事が返ってくる事はなくて、それが事実なのだと悟った
「…お父様も…お母様のように死んでしまえば良かったのに」
何故そう思ったのかは分からないけど、確かに私の口から出た言葉だった
けど、次の瞬間…私は背中に焼けるような痛みを感じた
遠退く意識の中振り向くと、私の目に映ったのは鬼の形相の祖母が父のコレクションである日本刀を持っている姿と、私の名前を叫びながら駆け寄るまだ中学1年生の雪那の姿だった
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