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「そもそも…何で氷の美少女なのかが分からないわ…」
どう考えても私には当てはまらないだろう
氷も美少女も…
適当に付けたとしか思えないな
「璃羅…いい加減自覚しなさいよ。その容姿に…」
私には萩原の言いたい事がこれっぽっちも分からない
自覚しているからこその言葉なのだけど…
萩原には伝わっていないのだろうか
それに顔の可愛さで言うならば、私より萩原の方が可愛いと思う
「…まぁいいわ。考えるのも疲れるもの」
やっぱり私にはいくら考えてみても他人の思考など分からない
分からないものを無理に分かろうとはしない、それが私だ
よく冷めていると言われるが、氷とはそこから来ているのだろうか…
私が溜め息を吐きソファに座わると、萩原が膝に跨がってきた
「何?さっきしたばかりじゃない」
「だって久し振りじゃない、最近璃羅機嫌悪かったし…」
私と萩原は恋人同士…なわけではない
萩原に至っては婚約者がいる
私にも親が決めた名ばかりの婚約者というものがいるらしいが…
萩原が求めて来た時にだけ私達はセックスをしている
私も 彼女…御巫聖の事をとやかくは言えないわけだ
ただ学校ではしていないって違いだけ…
その時ふと彼女の声を思い出してしまった
途端に自分の鼓動が速くなるのに気付き、それを隠すかのように萩原にキスをした
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