宿った力

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「アラタはどんな能力なの?」 ミィナが木に持たれながら空を見てアラタに訊く。 「ボク?ボクはなりたいものに少しだけ変身できたりしちゃうかなぁーえへへ★」 変身!? どんな漫画だ!と、ホマレは思ったが、さっきの事を思い出した。 「お前…それってさっき、ここに見えた女の人って…もしかしてお前だって言うんじゃないだろうな!?」 ホマレは自分の見た現状把握とそのアラタの告白によって自分の中の疑問と繋いで言った。 「うん。そう。さっきお母さんを思い出してて…それでお母さんに変身してみたんだ」 ホマレはそれを聞いて、もう何がなんだかわからない世界に飛び込んだ気がした。 ホマレはこの二人が言っている事に嘘はなさそうな気はしている。 だがしかし、なかなかそれを受け入れるまでには普通の今までの思考じゃ理解ができない。 だからホマレは訊くことにした。 「おい!お前らと俺が似てるっていうなら俺にもそういうヘンテコ能力があるっていうのかよ!?」 ホマレは二人に対して事実証明をしてみる事にした。 自分がわかっていないのにそんな能力があるんだったら見てみたいものだと、それにホマレの記憶では一度もそんな能力を使った事も覚えていない。だから二人に訊く事にした。 「え?自分で気づいてないの?…じゃあリフレクトって知ってる?」 リフレクト・・・・ ミィナがその言葉を言った瞬間、ホマレの脳内に轟音と閃光がほとばしった。 「ッ!!」 ホマレはその場で蹲る。 「り、リフレクト…」 何かがホマレの中で見えるような気がした。 真っ赤に染まったリビング。 変形した両親の亡骸。 あぁ、そうだ、あの時の言葉。 ホマレは頭を抱えて冷や汗を流しながら叫ぶ。 「そうだ!!リフレクト!!あの時俺はそう叫んだ!!」 ホマレは大きな声でその言葉を発した後、ゼェゼェと息を切って少し胃の奥が熱くなるのを感じだ。 しばらくその姿を見ていた二人はお互いに顔を合わせて言う。 「やっぱり!能力者だったんだ!」 ホマレがフラッシュバックで痛みを感じている真下、ミィナとアラタは何かとても嬉しそうに微笑んでいた。
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