宿った力

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ホマレはあの事件の事を頭の中から削除していた。 それを今やっと思い出した。 両親が自分の目の前で亡骸と変わったあの時の事。 いつもの苦痛から解き放たれたくてすがった言葉。 リフレクト… ホマレはその言葉に意味があったとするなら両親を手にかけたのは自分になる。ホマレはそれを考えたら胃からの異物を逆流するのと同時にその場に倒れた。 「ホマレくん!?」 アラタがそれを見てホマレの身体を揺する。するとそれを見たミィナが、 「あたしに掴まって!一度施設に戻ろう!」 そういうとホマレとアラタを両腕に抱えてミィナは叫んだ。 「リフレクト!!」 するとどうだろう。 どんどん桜の木が遠ざかり、秋の暖かい日差しと風が肌を切っていく。 街がどんどん小さくなり、身体から重力が無くなるようだった。 「うわぁ!ミィナちゃんすごい!!本当にお空飛んでる!」 アラタが目を輝かせてミィナに今起こっている事を楽しんで言う。 「うん、あたしも最初はびっくりしたけど馴れると気持ち良いもんよ。ちゃんとしっかり掴まってってね!」 そういうと空高くスピードも風が気持ち良いくらい出してミィナは施設まであっという間に辿り着きホマレの部屋へアラタと共に運んで行った。
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