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朝食後、ホマレとククリは散歩に出るために昼食のサンドイッチを作って施設の外へ出た。
ホマレはあの事件後しばらく学校を休んでいた。その為今日はククリが午前中の授業が無いためホマレに会いに来たのだった。
ホマレと歩く第二級河川の河川敷。まだ10月の上旬なためまだ暖かく、寒くもないとても清々しい陽気だ。
そこで二人ならんで歩いている。しかし話してるのはククリ一人だった。
「でね!教授が言うのよ!そんなんじゃ立派な大人になれませんよッ!私のように大きな器ってのを持って…って!自分で言っちゃうんだから!!アハハ!あり得ないよねー!!」
ククリが大学であったことを一生懸命ホマレを笑わせようとオーバーリアクションで話す。
そんな時間がただただ流れていた。すると一本の大きな桜の木の木陰で誰かいるのが見えた。
その姿は一瞬中年の女性に見えたのだが次の瞬きの瞬間、同じ施設の女の子?になっていた。
その女の子?はホマレの姿を見ると手を振ってきた。
「ホマレ君!ボクだよー!アラタ!おいでよー!一緒にここでお昼食べないー?」
外見だけみるとどうみても女の子にしかみえない、くるくるっとしたパーマがかった茶色より明るい髪の毛にくりっとした瞳。確かホマレより2歳上だった気がする。背丈はアラタのが少し高い。
今流行りの男の娘という系統に属されるような可愛いアラタは、ニコニコとホマレが近づいて来るのを待っていた。
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