宿った力

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「お前、いつもそんなテンションな訳?」 ホマレがククリに尋ねる。 ホマレからしたらいつもニコニコ明るいテンションのククリが異常に見えたのだろう。 「いいじゃない!ホマレくんはホマレくんだし。誰がどんなテンションだっていいじゃない!ね?アラタくんもそう思うよね!」 そう言いながらククリはニコニコとサンドイッチの入ったバスケットを開ける。 「おいしそう~!!これホマレくんが作ったの?朝言ってたよね??」 アラタはククリの質問には答えず、バスケットの中を見て喚起の言葉をだした。 「ホマレくんって料理上手なんだよ!すごいよね!私、いつも感心しちゃうんだ。私のが全然見習うとこばっかだからやっぱりまだ友達にもなれないのかなぁって不安になるけど、私はホマレくんと早く友達になるって決めてるんだ!さあ食べましょっか!」 ククリはそんな二人の言動に負けずとそういういとウェットティッシュを出して、ホマレ、アラタに渡す。 すると今度はみんなのいる桜の木の反対側から一人の女の子が顔をだした。 ストレートヘアがお尻まであって、前髪を切りそろえられている女の子。 そう、さっき食堂で会った、梶野ミィナだった。 「あんたたちだけ昼食有りっていいわね。あたしにも頂戴」 そういうとミィナは手も拭かずにワサッとサンドイッチをバスケットからひとつつまんで食べた。 「うん。マヨネーズの具合、ちょうどいいわ。美味しいじゃない」 モグモグとミィナはフライング的に食べてしまった。 「おい…お前着いてきたのかよ」 ホマレがそうミィナに言う。 「いいじゃない。あたしがどこにいたって。別に誰かに迷惑かけてる訳じゃないし」 そういってミィナはアラタを挟んで木陰に入って座った。 「手くらい拭けよな」 そう言って、ホマレはウェットティッシュをミィナに渡した。 「あんた本当に潔癖症ね。判らなくもないけどあんまり気にしてると疲れるわよ」 そう言ってミィナはホマレの言う通り、ウェットティッシュで手を拭いた。
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