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「でね! 先輩お昼食べよーよ!」
「……は?」
お昼。その珍妙な単語に私は聞き返さざるを得なかった。
「だーかーら、僕もお昼まで暇! 先輩も暇ー! お昼食べよ、おーひーるっ!」
耳がキンキンするほどに騒ぎ立てる3Pに私はほとほと呆れかえる。しかし、それと同時に嬉しささえ感じていた。
一緒にお昼。夢にまで見た事柄だ。お昼。それが例え昨日出会ったばかりの後輩だったとしても。
「い、いいのか? その、私より同学年の友人と食べた方が貴様のためではないのか?」
私の言葉に、3Pは口先を尖らせる。
「だからー、僕まだ友達いないんだってば! 先輩、もしかして僕とじゃ嫌?」
不機嫌になったかと思えば急に泣きそうな表情になる。何やらころころと忙しい奴だ。
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