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「す、3P! 大丈――」
「あ、先輩セーンパーイ! この人怪我してるよー!」
そう声をかけられて、その男の前に立つ。3Pに指を指された『この人』は口元から血を流しながら、驚いたように呆然と私の顔を見た。
私も呆然と3Pとその人物を見つめることしかできない。
やがて、私はスカートのポケットから白いハンカチを持って彼に差し出した。彼は驚いたように一瞬肩を動かしたが、ゆっくりと手を伸ばしそれを受け取った。
「セーンパーイやっさしー!」
そう言った3Pの目を、私は見ることができない。不良連中とは関わりたくないと思っている。それでも、純粋な3Pを前にすると行動しなければいけない気持ちになる。
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