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午前三時半。
天は眠気を覚ますようにインスタントコーヒーを一杯口の中に放り込み、両手で頬を叩いた。
「ダメだ寝ちゃダメだ…ん?なんだあれ?」
夜空に一際輝く一つの星。
北極星の隣に輝くその星は何年も天体観測を行っている天でさえ見たことがなかった。
天は急いで傍らに置いていた望遠鏡を用意した。
望遠鏡を覗き込んで光り輝く星を見る。
そして慌ただしく部屋に戻ったかと思うと、本棚から天体図鑑を取り出して調べ始めた。
だがどこにもその星は載っていない。
「まさか新種の星かな!?」
もし新種の星ならば世紀の大発見である。
高鳴る鼓動を抑えながらもう一度望遠鏡を覗き込んだ天はある異変に気づいた。
「さっきより明るい……それに大きくなってる!?うわぁぁぁぁぁ!!」
次の瞬間、眩いばかりの光の渦が天は包み込む。
そして後にはインスタントコーヒーが悲しげに湯気をくゆらせるだけだった。
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