滅び逝く地平

3/7
26人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
―新人類― 同時刻。先程とは異なる場所。そこでもまた黒い靄が発生した。 「―くっ!」 そこから飛び出したのは二機の人型機動兵器。白く、放熱フィンを背負った機体はパイロットの男性がいち早く操作して機体姿勢を安定させる。が、もう一機。赤い機体は落下を続ける。 「サザビー!?シァア!」 「っ!?アムロ!?」 シァアと呼ばれた金髪の男性もまた赤い愛機サザビーの体勢を立て直し、二機は同じ高度になって目線を合わせた。 「アムロ、ここは何処だ?地球…ではないな」 「あぁ。俺も重力があるから降下したのかと思ったがアクシズが何処にも見当たらない上にGPSも反応しない。それに…」 「私の機体、サザビーだな?貴様の攻撃で確かに大破したのだが……」 「俺のνガンダムもだ。破壊されたシールドやフィンファンネルまで元に戻っている」 2人は互いの機体を確認する。2人の激闘で受けた損傷は消え失せ、まるでオーバーホールを終えたばかりのようだ。 「…こうして居ても仕方在るまい。アムロ、私は一時休戦を申し込む」 「了解だ」 「とにかく…」 「あぁ…現状の確認が最優先だ」 アムロ=レイとシャア=アズナブル。かつてはライバル、戦友、そして宿敵として過ごした2人は再び手を取り合った。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!