滅び逝く地平

4/7
26人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
―復讐者― また別の地点。既に靄は消え失せ、一機の漆黒の機体が滞空していた。 「ここは…」 重装甲を纏った機体の中でバイザーに顔を隠した男が機体の各ステータスを確認しながら一人呟く。 「ラピスも居ない…だが機体エネルギーは満タン……どういうことだ?」 男の乗機、【ブラックセレナ】は機体を稼働させるためのバッテリーのエネルギーを母艦からのエネルギー波によって受信する。つまり、母艦の近くであれば半永久的に活動出来る一方で、離れると極僅かな時間しか活動することが出来ない。にも関わらず、ブラックセレナのバッテリーは満たされている。 「考えても仕方ない…か」 テンカワ=アキトはフットペダルを踏み締める。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!