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―復讐者―
また別の地点。既に靄は消え失せ、一機の漆黒の機体が滞空していた。
「ここは…」
重装甲を纏った機体の中でバイザーに顔を隠した男が機体の各ステータスを確認しながら一人呟く。
「ラピスも居ない…だが機体エネルギーは満タン……どういうことだ?」
男の乗機、【ブラックセレナ】は機体を稼働させるためのバッテリーのエネルギーを母艦からのエネルギー波によって受信する。つまり、母艦の近くであれば半永久的に活動出来る一方で、離れると極僅かな時間しか活動することが出来ない。にも関わらず、ブラックセレナのバッテリーは満たされている。
「考えても仕方ない…か」
テンカワ=アキトはフットペダルを踏み締める。
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