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アムロ=レイ。地球連邦軍第17独立機動部隊――通称ロンド・ベル隊に所属する彼の名は敵味方問わずに知れ渡っていた。今、彼の乗るνガンダムの隣をスラスターを噴かしながら地上を飛行するシャア=アズナブルもまた同様だ。
「…まさか、また貴様と行動を共にすることになるとはな」
「フ……それは私もだよ、アムロ」
小惑星アクシズの地表で大破した筈の機体に乗るシャアは何を思ったか、懐からサングラスを取り出す。アムロはそれに見覚えがあった。
「まだ持っていたのか…」
「【シャア=アズナブル】はアムロ=レイのライバルの名だ。今の私は再び【クワトロ=バジーナ】となろう」
四角いサングラスをかけたシャアはそう言うが、アムロの表情は険しくなる。
「ふざけているのか?」
「ふざけてなどいないさ。【シャア=アズナブル】では君の隣に立つことは出来ない。これは私の心理的な問題だ」
「…勝手にしろ」
それ以降、互いに会話は無くただ無言のまま移動する。
と、突然νガンダムのレーダーに異変が起こった。
「何だ!?…シャア!」
「…ロ!こち……レーダ……しい!」
どうやらサザビーの方にも同様のトラブルが生じたようだ。
ピキーーーン!
直感。突如感じた上からのプレッシャーに反応し、アムロは頭上を見上げる。
「あれは…」
「「ガンダム!?」」
シャアとアムロの声が重なった。
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