dear Our mom (たぶ恋)

9/9
1108人が本棚に入れています
本棚に追加
/563ページ
「一応…兄妹ですのに……」 「……そういやそうだな」 呟いた宇田川に、同じく2人をつまらなそうに眺めていた凱司は。 上半身裸、惜しげもなく刺青を晒したまま、笑う。 「イチャついてねぇで、さっさと終わらせろ」 今日は早く帰すと…昼間言っちまったんだから。 「昼間?」 「……メル友だ、って去年も言ったぞ?」 「………………」 あの人は…肝は据わってるが…いつまでもガキみたいにお前を好きだな、と。 雅の焼いた、プリン。 鷹野と飾り付けた、プレゼント。 里子として、親の役をしたことはないけれど。 『 dear Our mom 』 と、白く書かれた、鷹野の文字は。 きっと、きっと。 この上もない、プレゼント。 ~終わり~  
/563ページ

最初のコメントを投稿しよう!