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「なんっだそりゃ!」
永遠子は叫ばずにはいられなかった。といっても自宅で満に報告してから叫んだのでそれは5人の生徒には届いていないが。
「いや~最近の中学生って怖いな~…ガキと思ってると痛い目見るな。」
「どいつもこいつも私を見下してんのよ!宿題は出す!基本でしょうが!」
「まぁまぁ、落ち着けってワコ。俺たちの本題は《ミスイ》を捜すことだろ?」
食後のお茶を入れながら満は憤慨している永遠子を宥めた。
「あの作文だってやっぱり私をからかってるだけなのよ。だってあの5人の内誰が《ミスイ》でも性格悪いのは間違いないもの!」
緑茶の中に潰した梅干しを入れ、ハチミツを少しだけ垂らして軽くかき回してから満は永遠子の前に置いた。
それは出会った時から永遠子がよく飲んでいたもので、一緒に暮らすようになってからは2人の間では定番の飲み物なのだ。
「でもさ、そんなクセのある奴ばっかりならやっぱりその中に《ミスイ》がいるんだよ。今日の聞き込みで《ミスイ》は確かめたかったのかもしれないぜ?ワコが本当に相談できる相手かどうか。」
お茶を飲んで心を落ち着けてから永遠子は頷いた。
「そう、だよね…ついカッとなっちゃって……私大人げなかった…。」
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