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「胡蝶──!!!」
扉を開けて、入ったら、いきなり何かが両手を広げて、あたし目掛けて向かってきた
「キモいです。理事長」
ーーガツッ!!!!
宏さんの左の拳が何かの顔にクールヒットした
何かは飛んだ
ピクッピクッって痙攣してる
「叔父さん…キモいよ」
何かはあたしの父の弟
『佐久間 渉(サクマ ワタル)』
父とは年が離れている現在32歳の独身
一言で言えば、バカ。
イケメンらしいのに可哀想だな
だから、独身なんだよ。ばーか
「胡蝶…!!ひどいよ!!」
何故かこの人、無駄に回復力が早い
絶対Mという分類に入る人
気持ち悪い…
「...宏さん」
「りょーかい」
宏さんがまた叔父さんに殴ろうとした
「止めてくれ...!!」
そんな悲痛みたいな声だしたら、あたしらがイジめてるみたいじゃん
気持ち悪いです。叔父さん
「ごめんなさい。理事長
俺は胡蝶の味方なので」
そう言って、一発顔面に殴った
宏さんは絶対、Sに入る人
「バヒュ。」と、意味不明な言葉を発しながら、飛んだあたしの叔父
こんな人が叔父なんて・・・
「そーいえば・・・胡蝶
あいつらは元気か?」
あいつら・・・
解ってる。宏さんが聞きたい奴らのこと
解ってる。解ってる。解ってる。
解ってるけど、体が震える
「あ、あいつら・・・」
体が反応してしまう
「どーした?胡蝶」
「元気だよ…!!
この頃、倉庫行ってないんだ
だから、分かんないだ…。ごめん」
声が震えてしまう
あたし、ちゃんと笑えてるかな・・・
そうか・・・宏さん知らないのか
「宏。席を外せ。
胡蝶に大切な話がある」
飛ばされたはずの叔父さんは、理事長らしい口調になり、理事長らしい椅子に座る
「・・・?
はい。分かりました」
そう言って理事長室から出ようとした
「宏さん」
「お前は、俺のクラスだ。
あとで来いよ」
頭をぐじゃぐじゃにして、理事長室から出ていった
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