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「ド変態パンツ野郎がぁああああッ!」
勇者が咆哮すると、勇者の周りに文字通り電撃が奔った。力強く踏み込み、剣を振り下ろす。キャプテンクロームはギリギリの所で攻撃を躱した。剣を纏っていた電流が頬を撫で、初めてキャプテンクロームが苦い顔を浮かべた。
「ライトニングショットォッ!」
「キャプテンスライダー!」
ほぼ同時に2人が叫び、盾を捨てた勇者の手から電撃の束が奔った。地面に背中をつけて滑ったキャプテンクロームの白い髪を電撃が掠めた。キャプテンクロームは地面に手をつき脚を振り上げる。勇者はそれを後ろに躱すと、剣を腰の所で構えた。キャプテンクロームは蹴り上げた力を使って後ろへ飛び、一回転して体勢を立て直す。そこを狙って、水平に勇者の剣が振られた。
「これで終わりだ!」
「キャプテン――ッ!」
勇者の剣が、何もない空間を斬り裂く。
「――ハンマー……!」
その勇者の背後に、背中を向けたキャプテンクロームが立っていた。キャプテンクロームは勇者に向かって振り下ろした両手を組んでいた。
強い衝撃を受けた勇者は、その場に倒れた。
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