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今日は三時間目に体育がある。
ここは篤斗と由紀にとっては鬼門である。
篤斗は適当にやっていれば取り繕えるが由紀の場合はかなり難しい。
ぶっちゃけ体育のとき篤斗を演じることは不可能である。
ここは由紀の頭脳に期待するしかない。
まずは一時間目が始まった。
いつもの癖で篤斗は居眠りを開始してしまった。
それを見て由紀は消しゴムを思いっきり投げ飛ばし頭に当てた。
二時間目も無事に過ごし、そして体育を迎えた。
いきなり、篤斗は着替えようとした。
その瞬間、篤斗は由紀の蹴りを喰らった。
「ぐをぉ!?」
「あんた馬鹿でしょ!教室で脱ぐ女子がどこにいるのよ!」
その異変にやっと気づいた篤斗は苦笑いを浮かべて退出した。
篤斗はすぐに更衣室へと向かった。
これもまた問題である。
更衣室ではクラスの女子生徒が皆、下着姿をさらけ出す。
そんな状況を目の当たりにして興奮せずに居られる男はいるはずがない。
だから篤斗はある程度の妄想と覚悟を固めてその扉を開けた。
「プは!」
いきなり吹いてしまった。
皆、自慢の豊満な胸を携え、いろいろな柄の下着を履いていた。
―これは予想以上にやばい!
思わず篤斗は視線を逸らす。
なるべく見ないように下を向きながら歩いていると、後ろからかわいらしい声が聞こえてきた。
「ゆっき~!」
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