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「ハァハァハァ…。危ねぇ…」
篤斗は息を荒げながら安堵のため息をついた。
一息ついたところで篤斗の体に入った人が口を開いた。
「あなたは…誰?」
それに対して篤斗は乱暴に答える。
「あぁ!?…俺はえっと…川島篤斗ってもんだ。あんたは!?」
篤斗が訊くと、その人は驚いて目を大きく見開いた。
「か、川島君!?あたしは、南由紀!同じクラスの!!」
篤斗は由紀の顔と今日あったことを思い出してつい言葉を零してしまった。
「あぁ、今日胸にボールが当たってた…」
すると由紀は篤斗の胸ぐらを掴みながら睨みつけた。
「何か言った?」
由紀は性格は悪くはないが、エロいことは好まないらしい。
それが学校一のマドンナである。
「わ、悪い悪い…。それより、ちょっと洗面台に行かね!?」
単純に自分の顔を見たかった篤斗が提案すると、由紀も頷いた。
「そうね。行きましょう!」
二人は洗面台へと向かった。
「おぉ!」
自分の顔を見て、そのかわいさに驚いた。
黄金に輝くその真っ直ぐで長い髪、少し鋭いが、可愛らしい瞳、整った顔立ち…そして飛び出した胸。
「これが、女の体…これが胸…そしてこれがマ…」
「うるさい!!」
下ネタを言おうとした篤斗の腹を由紀は思いっきり殴った。
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