人柱アリス

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「聞いたことなぁ~い。」 「そ、そうか。すまなかったな。じゃあなニーズ。」 メイコはその場を去ろうしたその時だった。 「っ!?」 「ん?ニーズ?どうした?」 「・・・。」 「ニーズ?」 ニーズはずっとうつむいたまま黙っていた。 「・・・よ。」 「なんだ?」 「アリスしってるよ。」 「本当か?!なんなんだ!?」 「フフフ。アリスはね~それはね~。」 ニーズは顔をあげた。 その顔は先ほどまでの無邪気な笑顔はなかった。 何をしだすかわからない、狂気にみちた顔だった。 「アリスはね~ウフフ」 「よ、よるなぁ~!!」 メイコは走った。 ただひたすら走った。 女の子だけではなく、街の人間全てが怖くなってきたのだ。 「よるなよるなよるな!」
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