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そもそもこちらは呼吸ですらお腹に響いて痛いのです。方法があるなら息を止めたかったくらいでした。もちろんできないので、なるべくお腹に響かないようにゆっくり静かに息を吸ってました。
呼吸が痛いのですから当然しゃべるのも辛いです。できる限り言葉は発したくないし、しゃべるとしても長いとそれだけ辛いのでできるだけ短く、と考えます。つまりは必要最低限のみ、です。
何か思うことがあっても、「どうしても言わなきゃいけないことか」と考え、結果ほとんどは口に出しません。
「痛い」「気持ち悪い」なんて当然言いません。
母に「もっとちゃんと口を拭いて」と言いたいけど、我慢してました。
ただ、しゃべるのを我慢するのもストレスで、どんどんイライラが募ります。痛みによるイライラと相まって相乗効果です。
そんな気持ちで、手短かに何かを言おうとしたら、酷い言い方になりますよね。酷いとわかっていても、相手を気遣う言葉、ありがとうやごめんねを言う余裕がないんです。
お母さんが初めてでうまくできないのはわかってる、私のことを思ってやってくれるのもわかってる。看病してもらっておいて文句を言うのが酷いことだとわかってる。
だけどその言葉を伝えるのも億劫なくらい、痛いの。痛くてイライラして、辛いの。そういう私の気持ちもわかってほしい。
という気持ちを伝えることも、できませんでした。
イライラした気持ちをぶつけるのも痛くて大変で、なのに反論が返ってきてもっとイライラして、だけど反論に対して何か言葉を返すのも辛いので。
結局我慢するしかありませんでした。
口はすぐ渇いたけど、もう限界って思うまで我慢しました。何度も頼むのも申し訳ないし、しゃべるのは痛いし、イライラしたくないし。
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