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このまま目を覚まさなかったらどうしよう。
微かに感じるぬくもりがなくなったらどうしよう。
あたしはそう思うたびに涙が止まらなかった。
死、が頭をよぎるたび、胸が苦しくて仕方がなかった。
神様、
どうか彼を連れて行かないでください。
あたしはどうすればよかったんだろう。
彼の発作はあたしのせいだ。
あのとき、あんなに激しく動いたから。
心臓が弱いのに、負担になるようなことさせたから。
あたしがちゃんと一人で身を守れたら良かったんだ。
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